早朝運動するときは"気分"で決める

朝ランニングないし運動するメリットについては、様々な情報誌やサイトで紹介されていますが、デメリットについてはあまり触れられてない事が多いです。前日、日付が変わらない内に床に入り成長ホルモンが分泌される時間帯には熟睡に入っていたのに、朝起きてみると疲れがのこっていたり、走るつもりだったけれど気後れしてしまう事が多いのではないでしょうか。もちろん朝運動するメリットを重視して習慣を守り抜くというのは健康な体作りをする上で非常に大切な事ですが、その日の気分や体調に耳を傾ける事を忘れては行けません。朝運動したくない、今日ちょっと疲れているなと感じているのは体が運動によってかかる負担を避けようとしているメッセージです。意思の力に頼って無理に習慣を継続させると思わぬ故障につながります。気分が乗らない時は走る時間帯を変えるか、休むかにしましょう。

朝運動する事のメリット

運動を始めるとまず、最初に消費されるのが炭水化物(糖質)です。その後脂肪が燃焼されます。早朝、朝食を摂る前はとりわけ体内にある炭水化物(糖質)が少ないため、効率的に脂肪を燃焼させる事ができます。また毛細血管は効率的に筋肉に酸素を送り届けるため、体力や筋肉の発達に合わせてどんどん発達し増殖します。朝の段階では体を動かしていないので毛細血管は少ない量の酸素しか筋肉に送り届ける事ができませんが、運動を始めると運動の強度に体を順応させようと毛細血管が増え始めます。結果的に効率よく酸素が体に循環し、ランニングを習慣づけるのに適した体になっていきます。

朝運動することのデメリット

 睡眠中は体温が下がり、血流が少なくなり血管が収縮した状態になります。その状態で運動を始めると収縮した血管に大量の血液が短時間に流れ込むことになり、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高める結果になります。収縮した血管が元の状態に戻るのはおよそ30分後で体が活動する準備が整うのがおよそ2時間後です。2時間も立てば朝の寝起きの疲れなどはほぼ解消されスッキリとした状態になってるはずです。おそらく気分的にもランニングをしなきゃというよりもランニングをしたいという心持ちになっているはずです。また朝、筋肉が固まっている状態で走れば思わぬ故障の原因になります。それならば運動前に入念なストレッチをすればよいという話ですが、体が冷えて固まっている状態で無理にストレッチする事自体筋繊維を痛めてしまう事につながるので無理は避けるベキでしょう。

気分が良い時に運動する

 こうした運動生理学的な側面からも早朝の運動は一長一短がうかがえますが、私は気分は体の体調を示す一つのバロメーターであると思っています。もちろん時間に追われる現代人では走る時間を確保する為に苦労を強いられ、やりたくもない運動を意思の力で強制して習慣づけなければなかなか運動するきっかけを作る事ができないのはよくわかりますが、ひとつ覚えておいてもらいたいのは"やらなければならない"と思って運動するのと"やりたい"と思って運動するのではその後の運動効果や結果はまるで違う物になります。自分の体がどういう状態なのかを"気分"から察知して、無理のない運動を心がけましょう。